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​設立の経緯

 関西学院大学ハンズオン・ラーニング・プログラムにおける2020年度社会探究実習(広島・江田島平和FW)(2021年2月11日~16日)をきっかけに結成した団体です。実習時に胎内被爆者である二川一彦さんから証言集『生まれた時から被爆者-胎内被爆者の想い、次世代に託すもの-』をいただきました。この証言集は、二川さんが会長を務める原爆胎内被爆者全国連絡会が発行しており、連絡会が証言集を発行するのは2015年に続き2回目です。証言集が翻訳できていないことを聞き、プロジェクトとしてスタートしました。

 

 証言集を翻訳をしていく中で、正式に団体を立ち上げようという意見があり、学生団体”AOGIRI”を立ち上げました。現在は、全国の大学生約50名で活動しています。

​”AOGIRI”の由来

 アオギリは、中国南部・東南アジアが原産の落葉広葉樹の高木です。日本では沖縄奄美大島に自然分布しています。木の樹皮は緑色で滑らかですが、生長と共に灰褐色を帯びて縦に浅い筋が入るようになり、春に芽吹いて、赤色の芽を勢いよく伸ばします。原爆投下の際に被爆した樹木のひとつであり、その中でも代表的なものとなっています。被爆アオギリ二世と見られているアオギリも自生しており、多くの2世が元気に育っています。

​  ”AOGIRI”という名前には、被爆樹木アオギリが種をとばして、命をつむいでいるように、今を生きる私たちが、できることをつむいでいく、という意味を込めています。

​目的

 

 胎内被爆者証言集の翻訳といった活動を通して、原爆や戦争を実際に経験していない世代が、『平和』を考えることを目的としています。

​ 「知らないから」「興味がないから」といったことで一線を引いてしまうのではなく、自分自身が考え、何が問題であるかを自ら設定していくことが『平和』に繋がる一歩になるのではないでしょうか?

​代表挨拶

​ 私が「原爆」を知ったのは5歳の時です。当時の写真を見てではなく、アオギリのうたを聞いて、「原爆」を意識しました。

 被爆証言を聞き、証言集を読むと、あまりの重さに「継承していこう」と口にすることをためらってしまいます。広島と長崎で起こったことは、ずっと終わることはなく、被爆者はずっと被爆者のままなのです。今もなお続いている出来事を私たちはどう考えていくのでしょうか。

  広島で生まれ育ったから「ヒロシマ」を考えないといけないと思っているわけではなく、この社会を考えていく上で「ヒロシマ」は考えなければならないことだと思ってAOGIRIを運営しています。

 この活動を通じて、少しでも多くの人に、教科書に書かれているようなヒロシマとナガサキではなく、自分自身が考えるヒロシマ・ナガサキを持って誰かと話をしてもらえたらと思います。

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​会のあゆみ

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​貞岩 しずく

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